仲は良いけど、決して「なあなあ」ではない会社


高野 美穂(コンシェル部・2003年入社)

インテリアコーディネーター・色彩コーディネーター2級・愛犬家住宅コーディネーター・福祉用具専門相談員

【現在の仕事】コンシェル部は、会社の受付窓口であり、総務、営業企画など幅広い仕事を担っておりますが、そのコンシェル部のリーダーをしております。工事担当と同行し、お客様のご要望をヒアリングしたり、内装コーディネートの提案をしたりもしています。



不思議なご縁と、やりたい一心でつかんだ転職

短大卒業後、某音楽教室で講師をしていたのですが、CMで合唱団がピアニストを募集しているの見て副業でやれるかも、とオーディションを受けに行ったのです。仕事の幅を広げたいというか、若さゆえというか。

オーディション会場には、テレビ局の人事部の人たちがいて、面接で話をしていたら父の同級生という人事部長さんがいらして、しかも父のライバルだったらしく「娘か!」ということでテレビ局にスカウトされてしまいました。

お給料もよかったので転職を決め9年勤めました。番組制作に関わるあらゆることをさせていただき、その後の人生に大変役立っております。

しかし、その後高齢になってきた父のデザイン事務所に家業を継ぐ気満々で入るのですが、実際には自分ができる仕事はなく、役に立ちたいと思いながら悶々と雑用をしていました。そんな時に、事務所のあるマンションが大規模改修をすることになり、どんな色に塗り替えたらよいか町会長から相談がきまして、当時の父は忙しく、なんと私にやれと言われたのです。

必死でやりました。坂の下から、山の上からち四方八方からマンションを眺めどうしたら住んでいる方々が喜ぶマンションに生まれ変わるのか必死で考えました。

 

おかげさまで結果は住民のみなさんに大変喜ばれました。

そうしましたら、私は「建築のカラーって楽しい!!」と思っていました。

それから、金沢にこんな仕事がないのかしら?とインターネットで検索を始めました。

父の仕事を継ぐ気満々だったはずが、別の仕事を探し、そして、「日本美装」がヒットしたのです。

 

職安に行くと条件もよく心がすごく動いた覚えがあります。

とりあえず履歴書を書いてハローワークで希望者がいることを日本美装に電話してもらったのです。

電話越しに「うち、女性はいらないのよ」という声が聞こえてきました。私は必死でハローワークのおじさんに電話を切らないようにジェスチャーし、資格もあるからとにかく履歴書を見てほしいと拝み倒しました。そのヤル気をおじさんが丁寧に電話口で伝えてくれたおかげで「しょうがないから履歴書だけもってきてください」となったのです。

 

そのまま、履歴書をもっていくと「やっぱり女性はいらないのよね。」と言われましたが「でもせっかくだから見てみますね」と履歴書に目を通してくれたのです。すると「え?〇〇音楽教室にいたの?私もそこにいたのよ!」といきなり話が盛り上がり、やっと私に興味を持っていただきました。

そして、実は当時の社長(現会長)は広報紙や自社のチラシの内製化をしたいと考えていたそうで、デザイン事務所にいたならできるんじゃないかと思ったそうです。

 

「できるよね?」と聞かれ「はい!できます!!」と即答し、現在に至ります。 

ウン年前の高野
ウン年前の高野

知識はなくても、元気とヤル気で!同時に勉強!

私は、入社当初、建築知識が全くない素人でした。

そのころの日本美装は外壁塗装メインの歩合給スタイルで目標数字がありました。

入社当時の仕事は営業の先輩とルートセールスにいくことでした。半年くらい同行セールスで何もわからないままついていき、現場に行っていました。

その移動中の車の中で先輩が道路脇に並ぶ建物を見ながら、建物のパーツの名称や建築用語を教えてくれました。この先輩が教え上手で楽しく建築用語を覚えていきました。

 

当時の社長の腹積もりは広報紙などのデザインの内製化だったので、デザインソフトが触れるという理由だけで特別に月給制にしてもらえ、大事に育ててもらいました。私はというと、何かわからないことがあれば実家に行って聞けばいいや!くらいのお気楽な気持ちだったのですけど。その仕事は現在も続いています。

 

会長は面接に軽の黄色いスポーツカーをオープンにしてやってきた派手な洋服を着た元気いっぱいの私がとても印象的だったと今でもお酒の席などでおっしゃいます。

実際にお客様のところにも伺います

コンシェル部という仕事は、会社の受付窓口であり、総務、営業企画など幅広い仕事を担っています。また、工事担当者と同行しお客様のご要望をヒアリングしたり、内装コーディネートの提案をするのも私の仕事です。

 

お客様のところに伺うと、実際に家事を行う主婦目線での提案は大変喜んでもらえます。似たようなことをお伝えしているはずなのですが、こちらが女性というだけでお客様が素直に受け取ってお話をしてくださるケースが多いように思います。

 

今までは60代以上のお客様が多く、リフォームの目的は「新築みたいにきれいにしたい!」とリフォームの目的は「戻すこと」でした。今の家に付加価値を与えるようなリフォームが想像できない世代です。また、長年住んでいるので何が不便化も気が付いていらっしゃらない場合も多いのです。

 

不便があたりまえと思っている方に、改善できることをお伝えするとその時点ではピンとこずイメージがわかないことが多いのですが、完成後に実際に触れて「これは便利!楽になった!」と喜んでいただけると、提案した甲斐があったと嬉しくなります。

仲は良い、でも、決して「なあなあ」ではない会社です

日本美装という空気の中で働くということは、家族的で暖かい会社で、それぞれの役割を尊重しながら、協力は惜しまず、お互いのプライベートなことも相談しあえる仲間と働くことができます。

 

創始者の石田会長夫妻の仲睦まじさが社員に浸透し、信頼感のある仲間と仕事をしているという安心感があります。

ただ、決して「なあなあ」な会社ではありません。お互いの欠点もひっくるめて成長したいと願う人たちです。

 

 

 

平均年齢は52歳と高いのですが、今なら建築のベテランから直接学ぶことができます。リフォームは、ひと昔もふた昔も前の建物を改善する仕事なので、その当時のことをよく知る人から生で学べる機会はとても貴重だと思います。